近代建築の五原則

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近代建築の五原則の意味とは

近代建築の5原則とは、近代建築の三大巨匠のひとりと言われるル・コルビュジエ(Le Corbusier)により提唱された、新しい建築の5つの要点のことです。

  • ピロティ
  • 屋上庭園
  • 自由な平面構成
  • 水平連続窓
  • 自由なファサード

からなります。

近代建築5原則を実際の建築に適用したものの完成形のひとつが、1931年のサヴォア邸 (Villa Savoye) です。

サヴォア邸
サヴォア邸
photo credit: wsifrancis via photopin cc

以下、サヴォア邸を例にとって、近代建築5原則を解説していきましょう。

まず、「屋上庭園」。サヴォア邸の屋上には、土が盛られたり、植物が植えられたりしています。これはくつろぎの場所となると同時に、コンクリートを暑さや寒さによる膨張収縮や、雨の浸透から守るはたらきを持ちます。

屋上庭園
屋上庭園
photo credit: End User via photopin cc

そして、残る「ピロティ」「自由な平面構成」「水平連続窓」「自由なファサード」の4つは、いずれも、コルヴィジェが「ドミノシステム」を考案することで可能になったものです。

ドミノシステムとは、鉄筋コンクリート製の床と柱で骨組みをつくる建築構造のことです。

それまでの西洋建築は、壁がないと建物を支えることができませんでした。それも、外壁だけではなく、内部にも構造壁が必要だったのです。よって、間取りや窓の形に自由はありませんでした。

その点、ドミノシステムなら、建物を支えるのに壁は不要ですので、ピロティ(支柱)で支えられた通り抜けのできる1階部分、広々とした解放感のある居間や、建物の端から端まで連続した窓を設けることも可能となったのです。

ピロティ
ピロティ
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広々した居間と連続水平窓
広々した居間と連続水平窓
photo credit: End User via photopin cc

また、窓の形や大きさが自由になったということは、ファサード(立面。側面から見た建物外観)も自由になったということです。

当時の建築は、基本的なファサードも壁構造によって制約されていましたので、そこに古典的な装飾をほどこして差別化するのが一般的でした。しかし、もはやその必要がなくなったのです。

自由なファサード
自由なファサード
photo credit: waterboyzoo via photopin cc

近代建築5原則は、その後世界中の建築に取り入れられ、ピロティや大きな窓、広々とした居室などはそれほど目新しいものではなくなりました。

しかし、そんな現代の私たちが見ても、斬新で未来的な趣があるサヴォア邸。当時の人たちはさぞかし度肝を抜かれたことでしょうね。

参考文献:安藤忠雄「ル・コルヴィジェの勇気ある住宅」

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理解度クイズ(正解は記事下)

ル・コルビュジエにより提唱された「近代建築の5原則」に含まれないものは?
A)屋上庭園
B)ピロティ
C)壁構造


理解度クイズの正解:C)壁構造

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